ベテラン摂食障害女の、その後の人生。

病院に頼らずに心身ともに社会復帰したい人のお役に立てればと思い、過去の経験を綴ります。

パン屋さんのプリン

そして昼にはプリンを食べています。

 

こんにちは。かつて15〜25歳までの10年間摂食障害だった、アラフォー主婦のユイカです。ちなみにわたしは主に過食・嘔吐型でした。

 

小学生の頃、パン屋さんのプリンに憧れていました。銀色のアルミカップに入っていて、オーブンで焼かれた、薄黄色の表面がにほんのり焦げ目がついた、香ばしそうなプリン。

塾のお昼ご飯代として渡されていたお金では、塾の最寄りのベーカリーで、パンを買わなければいけない。しかし、そのベーカリーにある、あのプリンが食べてみたい。でも480円のプリンを買ってしまうと、与えられた500円の昼食費が、プリンだけでなくなってしまう。

プリンが食べてみたいけど、プリンだけではお腹がすく。スーパーの3つで100円のプリンとはちがう、1つで480円もするプリン。食べたい。食べてみたい。

 

それは、小学生当時まだ過食症を患う前のわたしの、小さな夢でした。

 

そして、中〜大学生時代に親子関係の拗れから心身を病み、ホテルのスイーツバイキングでプランを山ほど食べては戻し食べては戻ししていた精神疾患&過食症の時期を経て、それなりに大人にもなり、先程、家の近くのベーカリーショップで、お店手作りのプリンを1つだけ購入して帰りました。

 

食の幸せって、こういう事だと思う。

徒歩圏内にある手作りのお店で、少しだけ気分の上がるものを、予定していた日常の買い物にプラスする事。何個も何個も食べて、それでは足りないと渇望したり、食べ過ぎては吐き戻すのでなく、1つを大切に食べて、満足する事。

 

飛行機に乗って、京都や北海道の星付きのお店に懐石料理や海の幸を食べに行く事よりも、ずっと大切で、心を満たしてくれる事。

 

徒歩圏内に幸せがある事。

徒歩圏内に不幸の要素がない事。

 

こういう事が幸せな気がしています。

 

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